「Witch Hunter」
L4D1のカスタムキャンペーン。
カスタムスキンやカスタムサウンド、ボイス等が凄まじい完成度を誇り、技術力だけでも最高傑作の誉れ高い。
謎の研究所に捕らわれた生存者たちが、実験として特殊な条件下でウィッチを倒していく、いわゆる秘密基地系マップに近い作りだが、その構成はかなり特殊。
前半のチャプター1、2はたった一人でのウィッチ狩り、後半のチャプター3、4は生存者4人揃っての研究所からの脱出を描いている。
ウィッチ狩りは様々な状況がセッティングされ、ボイスとテキスト、さらには簡易ムービーまで用意されてその状況を説明してくれる。
ただ、致命的な難点があって、ウィッチ狩りは途中で失敗してしまうと当然、チャプターの最初からのやり直しになってしまう。特殊な状況下でウィッチを倒す設定になっているので、その状況に則っていないと倒せないこともあり、後半のものほど難しいのでやり直しになるとかなり辛い。
そして、オートショットガンを入手すると、今度はその状況設定を無視して簡単にウィッチを倒せてしまうので、せっかくのコンセプトが無駄になってしまう。
もっとも、前者はともかく、後者の問題は制作者もある程度意図しているようなところがある気はする。
<ウィッチ狩りの前半パートの攻略>
1.ドアを開けるとウィッチがひるむので、撃って倒す。ウィッチはこちらを襲ってこない設定になっている。
2.金属製のドアを開けてウィッチを一発撃ったあと、ドアを閉めてドア越しに撃つ。
3.ボタンを押すと火が吹き出るので、ウィッチを撃って走らせ、火をつける。火がつけばウィッチは襲ってこない。
4.ウィッチを撃って走らせるだけ。勝手に毒の池に落ちる。
5.少々難しい。プロパンタンクをウィッチの傍に投げ、撃って爆発させた衝撃でウィッチを毒の池に落とす。プロパンタンクをウィッチの手前に投げて設置するのがコツ。
6.最初にハンティングライフルを取る。次に、ウィッチが怒り出さない距離を保ちながら、ヘッドショットを決める。ヘッドショットでないとウィッチがよろけないので、毒の池に落とせない。
7.やや難しい。ガス缶を持って、火が燃えているドラム缶を挟んでウィッチに近づき、ガス缶をちょうど火の上の部分に向けて投げる。ガス缶をウィッチに当てる必要はなく、火が広がったときにウィッチを巻き込めればOK。これ以外の方法(例えばガス缶を撃って火をつける等)だと、ウィッチの攻撃を食らってしまう。
8.やや難しい。ガス缶をドアの前に設置し、ドアを開けてウィッチを撃つ。すぐにドアを閉め、後ろに下がっていれば、ウィッチがドアを破壊した途端に火がつき、ウィッチを倒せる。これ以外の方法だとウィッチの攻撃を食らってしまう。
チャプター2以降は最初にオートショットガンが手に入るので、それを使えばあっさりウィッチを倒せる。
一見してウィッチをただ倒すだけのキャンペーンなのかと思いきや、生存者を観察している研究所員たちに不穏な影が見え始め、キャンペーンは意外な展開へと転がっていく。
ただ、私の環境では、チャプター2、3の読み込みでエラーが起こり、ゲームがクラッシュしてしまった。いずれもチャプターからの直接再開は可能なので続きをプレイすることは出来たが、こうした部分は少々残念である。
研究所からの脱出となるチャプター3、4は通常形式のL4Dのゲームとなり、ストーリー性も濃く、ラストのボス戦は少々くどいが秀逸な演出で、良い意味でL4Dとは思えないゲーム性を見せてくれる。前半の言われるがままのウィッチ狩りでさえ、後半部分の伏線になっていたかのような物語性も見事である。
しかしながら、全体を通してL4Dらしい自由度はほとんどないので、その部分で合わないという人も少なくはないかもしれない。
いくつか問題点はあるが、その完成度のあまりの高さで、充分に傑作と呼ぶにふさわしいカスタムキャンペーンであると思う。
全4チャプターで、クリアまでは40分ほどかかる。