レインボーシックス ロックダウン

 初代Xboxの「レインボーシックス」としては3作目にあたるのがこの「レインボーシックス ロックダウン」です。

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 Xboxオンリーソフトだった「ブラックアロー」とは違い、「レインボーシックス3」と同じくシステムの違うPC版も出ております。
 PC版とはステージ構成なども違っているので、別のゲームだと認識してもいいでしょう。

 また、「ブラックアロー」と違いタイトルに「3」が入っていないのでわかるように、この「ロックダウン」は「3」とも違ったシステムで作られております。
 ぶっちゃけ、ミリタリーFPSとしては当時「メダルオブオナー」シリーズや「コールオブデューティ」(PC版)がかなりの人気を博しておりましたので、そちら寄りの「派手な撃ち合い」を取り入れたシステムになっています。

 この件に関してはいろいろな意見があり、まあ否定的なものが多いのですが、新作ゲームとして新たな方向性を付け加える、というのはメーカーとしてはあながち間違ったものではないかと思います。
 3作連続して「3」と同じシステムにするというのもどうかと思いますし、売れた他のゲームの要素を取り入れる、というのはよくあることです。
 ただ、それがゲーム的に成功するかしないか、というのはプレイヤー側にも大きく関わってくることなので、シリーズものの新作に関してプレイヤーがいろいろな意見を持つのも当然なのでしょう。

「ロックダウン」と前作「3」(「ブラックアロー」は「3」と同じシステムなので割愛)のシステムの違いを列挙していきましょう。

 まず画面ですが、HUDが一新され、よりシンプルで見やすいものになっています。
 ゲーム画面はゴーグル越しに見ているものになっており、HUDもそれに合わせたデザインになっているのです。

 ただこのゴーグル、どうにも悪い点がありまして、ダメージを食らって瀕死に近くなるとゴーグルに弾痕とヒビが入って画面が見づらくなってしまうのです。サーマルやナイトビジョン、狙撃モードも見づらくなります。
 これはどう考えてもいらなかった気がするのですが…瀕死になってからのミッション達成も面白さのひとつであるのに、それが出来にくくなるというのはどうかと。

 システム面では重要な点として、どこでもセーブが回数無制限になっています。
 セーブデータのスロットは8個までですが、そのスロット内でならゲーム中は何回でもクイックセーブすることが可能。
 また、ステージには「チェックポイント」と呼ばれるポイントがあるのですが、実際のところ、これはチェックポイントではなく、単なる目標地点だと考えるべきものになっています。
「ロックダウン」では1つのミッションでステージが2面ないし3面ほど存在しており、それらはチェックポイントに到達することによってロードが開始され、先の面へ進んでいきます。
 ただ、一度ロードしてステージを進んでしまったら戻れませんし、体力や弾数なども「チェックポイント」に到達したときの状態でオートセーブされます。
 また、チェックポイントに到達すると、ロード画面までゲーム中でなぜだか5秒ほど待たねば(取説の説明によると「生き延びねば」)なりません。
 別にチェックポイントには何か仕掛けがあるわけでもないので、これもまったくいらない要素であったと思います。

 システムでは他に、スナイパーライフルで照準モードのときにリロードした場合、リロードし終わると照準モードに戻ってしまう、というのもいらなかったと思います。特にスナイプ面ではそれがうっとうしく思えます。
 これは後の「ベガス」シリーズのボルトアクション式のスナイパーライフルでも、一発撃って弾を装填するたびにこうなってしまいます(リロードではなりませんが)。

 装備・アイテム系で今回新たに追加されたガジェットが「心拍センサー」です。
 これは今作の非常に重要なファクターで、センサーを使うことにより、ある程度の距離にいる敵の存在を壁越しでも画面上に表示することが出来るという優れモノ。
 敵が立て篭もっている部屋の前でセンサーを使えば、何人いるいのか、どこにいるのかもわかりますし、道の曲がり角を進む前に使えばそこに敵が待ち構えているのかどうかもわかります。
 また、撃った敵がまだ生きているかどうかを知ることも出来るのです。
 ここまで万能なのでさすがに使用制限が設定されており、センサーを使うとバッテリーが消耗し、なくなれば使えなくなってしまいます。
 ただ、バッテリーは時間が経てばすぐに回復するようになっているので、連続で使用し続けるとかしなければ、使いたいときにいつでも使えるものにはなっています。
 ですので、ゲーム中は頻繁に心拍センサーを使用して敵の位置を確認し、ステージを進んでいくゲームシステムになっているのです。

 サーマル・ナイトビジョンは相変わらず使えるガジェットではあるのですが、操作が連続で白ボタンを押すことによって切り替えなのでちょっと面倒かも。
 また、照明のある屋内ステージでも、一部分だけ暗くなっている場所があり、そうしたところに敵が潜んでいたりするので、明るい場所でもナイトビジョンを使わないと難しいステージもあったりします。
 これはさすがに手間もかかる上にリアリティにも欠けるので、どうかという点です。
 近距離では心拍センサーがあるので、サーマルビジョンもスモークが焚かれたような場面やトラップを見つける場面以外では使う機会がなくなっているのも残念。

 銃器は例によって多彩な種類の銃器を好きに選ぶことができ、その銃器の種類にもよりますが、「シングル」、「バースト」、「フルオート」の3種類の射撃方法をいつでも好きに選ぶことが出来ます。
 距離がある敵を狙撃したいときはシングルにして、派手な銃撃戦を演じるときはフルオートで撃ちまくるわけです。

 武器のグレネード系では、フラッシュバンは使い勝手が悪くなったような気がします。
 ちゃんと目の前で炸裂しないと敵が行動不能にならないため、ちょっと障害物があるとフラッシュバンを使っても敵が平然としている、ということがよくあります。狭い部屋への突入時にはけっこう使えるのですが…。
 スモークは相変わらず万能で、敵の数が多い部屋などはスモークを焚いてからサーマルビジョン使用で一気に銃撃していく、といったシリーズおなじみのやり方も出来ます。

 敵との戦闘ですが、今回は「撃ち合い」を演出するためか、開けた場所での戦闘が多くなっているようです。
 体力は相変わらず回復手段はないので、敵に撃たれると危ないのですが…どうも、敵からの銃撃はかなり当たりにくくなっているらしく、そのおかげで派手な「撃ち合い」が可能になっている、というわけです。
 しかも仲間の攻撃も敵に当たりにくくなっており、プレイヤー操る主人公がどんどん敵を倒していかないといけなくなっています。
 これを単に「AIの出来が悪い」、と通り一遍の評価をするレビュアーも存在するのですが、おそらくこれは他のFPSのような派手な「撃ち合い」を「レインボーシックス」でも実現したいがための措置なのではないでしょうか。
 敵も味方も攻撃がバンバン当たるようになってしまうと、銃撃戦には主人公は参加しないで後ろから支援してた方がいい、ということになってしまいます。
 ゲームらしく主人公に派手に活躍させるために、こうしたシステムになっているのではないかと思うのですが…。
 ただ、このせいで仲間の存在が少々怪しくなっている気もします。場合によっては仲間を安全な場所に待機させ、主人公だけで敵を倒していく方がいい場面もけっこうあるので、この点は練り込み不足だと言えるでしょう。

 また、ゲーム性や敵のAIの動きなどは、難易度によってかなり違うというのを指摘しておかねばならないかと思います。
 敵の反応が鈍い、とも言われますが、難易度を「エリート」にしてプレイすると、後半のミッションでは超反応による射撃がディングを待ち受けることになります。
 全部の場面で全部の敵がそうなっているわけでもなく、また難易度を上げてもお馬鹿な敵なお馬鹿だったりはするのですが(人間ではないから全部の場面に対応出来る訳がない)、うかつにドアを開けただけで即、射殺といった凄まじいものになるのです。
 これを知略で切り崩していく面白さが、高難易度にはあるのですが…どうも世間では「ロックダウン」のようなやり込んで真価がわかるゲームは良さがわかってもらえない、という面があるようです。
 レビューサイトなどでこのゲームの評価が低いのは、こういったゲームシステムによるものであることも考慮しておきたいところです。

 ノーマルでも主人公はヘッドショットを食らうと即死するようで、エリートだとその確立がかなりはね上がります。
 エリートでは敵の前に身をさらすとあっという間に体力を削られるので、きちんと考えて行動していかねばならなくなります。
 スナイパーがいる場面では、どこから撃たれたのかもわからないままゲームオーバーになることも。
 ある意味、前作までの「レインボーシックス」的な攻略性が求められることになるのです。
 おそらく他のFPSゲームに慣れたプレイヤーにはノーマルで楽しんでもらい、従来の「レインボーシックス」に慣れたプレイヤーにはエリートで楽しんでもらう、という設定になっていたのでしょうが、悲しいかなそれはユーザーにはあまり伝わらなかったようです。

 前作で安易に敵を倒せることで問題だったドアの開閉は、今作では対策が取られてドアが一気に開いてしまうようになっています。
 このおかげで、ちょっとした部屋でも仲間による突入の機会が増えたのは嬉しい限り。

 その「突入」ですが、今作ではこれもシステムが変更され、前作ではあまり使う機会のなかった「クリア」命令がなくなって、最初から「ズールー」になっています。
 もちろん2方向からの突入も前作と同じく出来ます。命令系統は簡略化されていますが、前作と同じことは出来るようになっています。

 今回は操作系もかなり変更されています。
 左トリガーはアイテム使用になっていますし、サーマル・ナイトビジョンの切り替えは白ボタンを順番に押す、というものになってしまいました。
 前作に慣れていると、少々操作に戸惑うかもしれません。

 また、仲間への移動指示はかなり出しやすく変更されています。壁などを指していても、その傍の位置に移動するようになっているのです。
 指定されたポイントは光ることによってプレイヤーにもわかりやすくなっていますから、こうしたところはかなり改良されていると言っていいでしょう。

 爆弾解除のアクションなどは前作と同じですが、今作では人質確保のアクションがなくなっています。
 人質を拘束するというのが一般の人にはわかりづらい、ということなのかもしれませんが、個人的には確保(拘束)しないとどうも救出したという達成感がない気もしたり。

 また、爆弾解除は大抵、達成した後に待ち伏せしていた敵(ゲーム的にはスクリプト出現)が襲撃してくることになります。
 少々このあたりは安易である気がします。この安易さは次作の「ベガス」にも引き継がれていくわけですが…。

「後続」の指示を出したときに腕によるアクションがついたのは見た目にカッコイイのですが、そのときに銃を構えるのをやめてしまうので、敵が不意に現れて先に撃たれる、ということもありました。
 指示を出すときも銃は構えててもいい気がするんですけどね~(もちろんこれはシステムとして意図的に隙を作っている)。

 各ミッションのシステムは前作までと同じで、ひとつひとつの事件を解決していくことで全体のストーリーが進んでいく形式になります。
 ただし、今回はキャラクター描写にかなり力が入れられており、ドラマ性のある展開になっています。
 おかげで、前作までいた仲間3人も今作はけっこう印象の違ったキャラクターになっていたり。
 特にストーリー的にはディーター・ウェバーがかなり活躍するのですが、前作をプレイしていると「ディーターってこんな奴だっけ?」と思ってしまうかもしれません。

 また、通常のミッションとは違った、ディーターによるスナイプミッションが時々挿入されています。
 主に地上制圧するディングたちをサポートするのが目的で、あちこちに現れる邪魔なテロリストたちを狙撃していくことになります。
 このミッションがやや難易度が高めで、RPGを持った敵をスルーしてしまうとディングたちが一撃でやられてゲームオーバーになったり、また、倒すことで展開が進む敵を見つけられないと、いつまで経ってもゲームが進行しない、ということにもなります。
 スナイプも照準がけっこう揺れるのでなかなかターゲットに当てづらく、慣れないとちょっとストレスが溜まるかもしれません。

 ミッションによっては時間制限が設けられているものもあるのですが、時間的には幾分余裕を持って設定されています。
 時間制限が5分しかなくても普通に進めて十分クリア出来るミッションになっているわけです。
 もちろん、トライ&エラーはある程度やらなければならないでしょうが…。

 さらにはミッションによっては長い上に敵が多いステージもあるので、ある程度使う弾数を考えながら撃たないと弾切れになったりもします。
 サブウェポンはあるのですが威力の低いピストルか使い勝手の悪いランチャーしか装備出来ませんし、こうした点はもうちょっと考えてほしかったような。
 これもプレイヤーが自己管理する要素にはなっているのでしょうが、ちょっと余計な要素だったと思います。
 敵が使っている銃などは拾えませんので、ミッション終盤で弾切れになると詰み状態に近くなるのです。

 ステージはロケーションが様々あって楽しめます。
 また、ミッション的にもバラエティに富んだものになっています。
 個人的には爆弾が仕掛けられた豪華客船での時間との戦いや、捕らわれた仲間を救出に中東の村へ1人で向かうミッションは面白かったです。

 今作ではコード入力(ゲーム的にはアクションボタン押しっぱなし)によって開閉するドアも存在します。
 これによって、仲間への「突入」命令が実行出来ないようにしてあるのです。
 こうしたドアの向こう側には大抵敵がこちらを向いて待ち構えていており、安易にドアを開けると蜂の巣にされたりします。
 この仕掛けはこれまでシリーズをこなしてきた上級者向けの対策であるのかもしれません。

 また、敵が仕掛けている罠として赤外線トラップが張られている箇所がいくつかあります。
  これはドアや通路などに仕掛けられており、事前に無線でトラップの存在を教えてくれたりもするのですが、けっこう嫌らしい位置に配置されてるので気づかずドッカーンといく場面が…。
 なお、サーマルビジョンで探すと赤外線が見えるので発見しやすくなっています。これはいいアイデアかと。

 ストーリー的にも毒ガスが重要なファクターになっているんですが、後半のステージではガスが噴出して消えるまでしばらく待たないといけない場所があり、テンポが悪くなる上にただ待てばいいだけなので意味もあまりないように感じられました。
 とあるイベントでガスが噴き出してくる演出は良かったのですが…。

 なお今作にはマップ表示がなく、行き先もマーカーなどは表示されないのでわかりづらいため、ゲーム進行はちと面倒です。
 基本的には一本道なのですが、向かうべきドアが分かりづらかったり、次に何をするのかが分かりづらかったりします。迷う人は迷ってしまうかもしれません。
 ゲーム進行をリアルにしたかったのかもしれませんが、これもマイナス点にしか思えませんでした。

 マップは作りが甘いという意見もありますが、個人的にはそれもただゲームをやり込んでいないだけでは?という感じ。
 やはり難易度を上げてプレイしてみると、マップもよく考えられて作られているのがわかるかと。
 例えば、随所にある障害物に仲間を移動させると、敵とガンガン撃ち合ってくれます。この隙に自分が敵を狙撃する、という場面は多々あるのです。これに気づくと、ゲーム性が変わると言っても過言ではないくらい。
 通路でも広場でも、まず味方をどこへ配置させるか?が重要になってきます。
 難易度の高い場面では特にそうなっています。

 ミッションは後半へ進むに従ってだんだんと盛り上がってきます。
 ミッション13は2チーム、計8人での敵の居城への襲撃。といっても、もう一方のチームは無線でしかその存在を知ることは出来ませんが…。しかし、自分のチーム以外にも同じ作戦を遂行しているチームがいる、というのはなかなか雰囲気を盛り上げてくれます。
 最終面のラストも前2作とは違ってちょっとした仕掛けが用意されています。

 また、今作では各ミッション開始前などにムービーシーンが流れ、ミッション開始前の状況などがわかるようになっています。
 これもいい変更点だと言えるでしょう。

 主人公は前作までと同じ”ディング”・シャべス、仲間は前作の3人に加え、新たに6人ものメンバーがミッションごとに入れ替わります。
 前作同様、ちゃんと指令官のジョン・クラークもいます。
 残念ながらメンバーをプレイヤーが決めることは出来ず、シックス(クラーク)が決める設定になっているようです。
 ただ、ミッションに同行する仲間の装備はプレイヤーが選択することも出来ます。
 このあたり、少しパソコン版の要素も含まれているようです。

 メンバーでは面白いことに女性隊員が3人も含まれており、その中でも「ヤコビー」はいい意味でも悪い意味でも印象を強くするキャラになっています。
 この「ヤコビー」と対照的なのがなんと清純派の印象の「ロフキスト」(ファーストネームは「アニカ」)。
 女性隊員たちはムービーシーン等でいろいろと活躍してくれます。

 仲間は基本的にミッションごとに誰か特定の1人がよく喋るのですが、それ以外の仲間も時々喋ってくれます。
 ただ、これはキャラクター性なのかよくわかりませんが、「ヤコビー」のセリフに騙されて敵に撃たれる、というのがかなりありました。
「オールクリア!」というので安心して物影から出たら敵にショットガンで撃たれて一発でやられる、とか…。
 どうも仲間の言ってるセリフの内容と状況が合ってないような気がします。
 ヤコビーに関して言えば、ヤコビーがリーダーなのかと勘違いしてしまうようなセリフもいくつかありました。

 今作でかなり面倒なのが、仲間へ「後続」の命令を出していても、敵に撃たれたり何かあるたびにそれが「待機」に自動的に切り替わってしまうこと。
 つまり、何かあるたびにいちいち「後続」命令を出してやらねばならないのです。
 これに慣れないと、ゲーム中ふと気づいたら周りには自分1人しかおらず、しかも「後続」の命令を出しても仲間が来るまでかなりの時間がかかる、といったことになってしまいます。
 これはほんと、ストレス溜まりました。

 また、極端に狭い場所では仲間が邪魔で思うように進めず、他の場所へ移動指示を出してわざわざ仲間をどけないといけない、といったこともありました。

 前作と違い、仲間がやられてもメッセージが出るだけなので戦闘中は気づきにくい、というのもちょっと難点かも。
 仲間に関しては今作は使い勝手が悪くなっている印象を受けます。

 グラフィックは同じ初代Xboxでも「3」よりかなりリアルになっています。
 現行機のソフトと比べてはどうしようもないですが、初代Xboxソフトの中でもかなりの出来なのではないでしょうか。
 反面、キャラクターなどは如何にも旧世代のゲームソフトのキャラ、といった感じですが…。

 BGMは例によってクリアしたときや何か展開があったときのみ。環境音は少ないので、ちょっと寂しく思えるかもしれません。

 システム的にはモロに前々作「レインボーシックス3」と次作「レインボーシックス ベガス」との中間に位置する作品です。
「3」が好きな人には物足りなく感じるかもしれませんし、「ベガス」をプレイした人にはこじんまりとした印象を与えるかもしれません。
 しかしながら、個人的には「ロックダウン」も面白いシステム、ゲームであると評価したいところです。

 とはいえ、どこでもセーブが無限に出来るので緊張感はなくなりましたし、達成感も薄くなっているとは思います。
 それよりもゲーム中のプレイを楽しむという方向へシフトしているのでしょう。

 ただ、一般のゲーマーを取り込むために「撃ち合い」を演出したのであれば、それは結果的には上手くいかなかった気がします。
「ロックダウン」を評価しているのは、ある程度やり込んだプレイヤーなのではないでしょうか。

 日本版は初代Xbox晩年に出たソフトにも関わらず、シリーズの例に従ってフルローカライズされています。
 シックスことジョン・クラークはシリーズで同じ声優さんなのですが、ディング(おそらくウェバーやルイスも)は別の声優さんが担当しています。
 ディングも今回はミッションムービー中によく喋るのですが、前作でもオープニングのムービーシーンでしか喋らなかったので、声優交代はあまり気にならないかと。
 ヤコビーやロフキストはそれぞれオリジナルの声優さんと似た声のイメージの声優さんが担当しています。
 ロフキストならば清楚な声質の人が担当しているというわけです。
 また、例によってマルチランゲージなので、本体言語を英語にするとゲームもすべて英語になります。

 一応、現時点ではこの作品がドミンゴ・”ディング”・シャべスが主人公を務めた最後の「レインボーシックス」ということになります。
 ディングは後の「ベガス」でクラークの後任として「シックス」に就任するのはご承知の通り(?)。
 そういった意味でも「ベガス」をプレイする前にこの作品(あるいは「3」や「ブラックアロー」も)を遊んでおくと、シリーズへの感情移入が深まるかもしれません。
 実際、「ベガス」のある場面のセリフは、この「ロックダウン」をプレイしているとニヤリとしてしまうものがあります。
 個人的にはシステムの違いなどにあまり惑わされず、プレイしてみる価値のあるゲームだと思います。
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by overkilling | 2011-05-14 10:17 | レインボーシックスシリーズ

レインボーシックス3 ブラックアロー

「レインボーシックス3」の続編で、Xboxオンリーで出たのが「レインボーシックス3 ブラックアロー」で御座います。

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 ナンバリングが「4」ではなく「3」のままになっているあたり、この作品がシステムを作り変えた完全新作などではなく、実のとこ拡張シナリオ的なものであるのがうかがえます。といっても「ブラックアロー」単体で遊べるので心配無用。

 システム的には本当に前作「3」から変わったところはほとんどなく、ブリーフィング画面のレイアウトがちょっと変更されたくらい。
 ゲームプレイ自体はまったく変更はないので、前作を遊んだ人なら気楽にプレイ出来ます。
 新しい要素がほとんどない続編というのは珍しく、やっぱり拡張パックっぽい感じ。
 それが悪いかというとそうでもなく、とにかく前作を気に入った人には前作のプレイ感覚のまま遊べるわけですから、ゲームにただ没入することが出来るというわけです。

 ミッション数は全10ミッション。前作の14ミッションと比べると、けっこう物足りなく感じます。これもやっぱり拡張パックっぽい感じがする要因です。
 ただ、前作にあったステルス面や、ターゲットを追いかけるといった特殊な面(おそらくプレイヤーからの評判が悪かった面)は綺麗さっぱり削除されていて、ただひたすら潜入と突入を繰り返すミッションのみの構成になっています。
 このあたりも、前作をプレイした人向けな作りになっているようです。

 そのためか、難易度はミッション1からそこそこあります。チュートリアルっぽい要素もあるのですが、最初からいきなりハードな展開が続きます。
 全体の難易度も上がっているように思えるのですが、これもまた拡張パックっぽい感じなのでしょうか。

 味方のAIなんかも改良されているように思えるのですが、NPCの動きは地形などにも左右されると思うので、実は前作と全然変わってないのかもしれません。
 前作より頭が良くなっているような、馬鹿になっているような、どっちともつかない感じがしました。

 敵のAIに関しては前作とほとんど変わらない気がします。
 個人的にはミッション3のラストの部屋に仲間1人で突入させたところ反撃を食らってやられてしまい、次は仲間2人でドアにブリーチを仕掛けようと命令したところ、ブリーチを実行する前にドアを開けられて仲間2人がやられてしまう、ということもありました(その後自分1人でスモークを使って突入、クリアでした)。
 こういうことがあったので安易な突入は敵に反撃されて失敗することもあるのかと思ったのですが、その他のミッションではそんなこともなかったので、たまたまだったのかもしれません。

 ステージは仕掛けや罠も多かった前作と比べるとそうした要素は少なめで、あっさりと任務達成してしまう感があります。
 ただ、逆にシンプルに「レインボーシックス3」のゲームシステムの面白さを味わえるという点では、実は前作よりも先にこちらをプレイした方がいいのかもしれません。
 そういった意味では今まで「レインボーシックス」をやったことがない人にも薦められるゲームだと思います。

 ステージの中には廃棄途中の原子力発電所に潜入する、という、日本人にとってはトラウマになりそうなロケーションもあります。
 燃料棒の周りには水がたくさん入っているといった背景描写のリアリティさが、ちょっと胸中複雑にさせてくれます…。

 ステルス面はないものの、敵に見つかるとゲームオーバーになる場所はあったりします。
 ただし、前作と違って難易度的にはかなりヌルくなっており、また、ステルスまがいっぽい行為をする必要もなかったりします。

 序盤からミッション途中で自分1人で行動する場面もあります。やはり、前作をプレイした人向けな部分が強調されているのでしょう。
 残念な点として、いくつかのミッションにおいて仲間が説明も理由もなく1人だけだったりするのは、ちょっとリアリティにも欠けるように思えます。
 最終面など、理由もなしにミサイル発射基地へたった一人で潜入しなくてはならず、これはかなり理不尽に思えますし、チームで潜入することこそが「レインボーシックス」の面白さだと個人的には思っているので、安易に難易度を上げるためにソロ突撃させられるのは辟易してしまいました。

 また、前作にもあったカスタムミッション(テロリストハント)も当然あり、今作ではキャンペーンミッションを1人でクリアする「ローンラッシュ」というモードも追加されています。

 日本語版はXboxオンリーソフトでもちゃんとフルローカライズされています。声優も前作と同じ。というか、仲間のセリフは前作のボイスを使いまわしていたりもしますが…。
 恒例のムービーシーンでは、主人公のディングもちゃんと廣田行生氏の吹き替えで喋ります。

 前作と同じく中古価格にはけっこうバラつき(1000~3000円程)があるのですが、システムは前作とまったく同じでミッションも手堅い作りになっているので、前作が気に入れば買って損はしない作品でしょう。
 また、これから「レインボーシックス」に手を出してみたい、という人にも意外と安心してオススメ出来るものになっています。
 ただし、独特のゲームシステムである点はお忘れなきよう。
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by overkilling | 2011-05-14 02:38 | レインボーシックスシリーズ

レインボーシックス3

 対テロリスト特殊部隊としての活躍に焦点を当てたミリタリーFPSシリーズ、「レインボーシックス3」Xbox版をプレイしてみました。

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 元々はPCゲームだったそうなんですが、コンシューマへの移植にあたり良く言えば遊びやすく、より一般向けになっているんだとか。悪く言えば、PC版のプレイヤーからは不満の声がいくつかあるようですが。
 こちらとしてはコンシューマ向けの方が気楽に遊べていいや、と思っていたのですが、いざ遊んでみるとこれがかなり熱中。
 久々にゲームとして楽しめる作品でした。いやはや、Xboxでのシリーズ3作を一気に揃えるほどハマりました。

 なお、以下の記事はXbox版のレビューです。PS2版とは一部違った内容になっていますのでご注意を。

 ミリタリーFPSというと、どうしても「コールオブデューティ」などが浮かんできますが、「コールオブデューティ4 モダン・ウォーフェア」などでもっと特殊部隊らしい戦闘をしてみたい、と思った人にはうってつけのゲームかもしれません。
 もっとも、「コールオブデューティ」のように撃ちまくるゲームではなく、ひたすらゲームは地味だったりもします。
 しかし、その地味さ加減が「レインボーシックス」の個性になっており、独特の面白さにもつながっています。

 このゲーム最大の特徴は、自分の体力が回復しない、というシステムでしょう。
 敵に撃たれて体力が減ったら、回復させる手段はなし! しかもチェックポイントなんて優しいシステムも一切なし!
 ということはつまり、立ち回りや攻略手順にそれなりの手際の良さを求められるわけです。
 このあたりは特殊部隊を演じるゲームならではこそ、といった感もありますが、まあ、ゲーム的にはトライ&エラーを繰り返すハードコアなものである、というのは大体予想がついてしまうかと。

 ただ、どこでもセーブできる便利な機能も付いてます(PS2版はチェックポイント制ですが評判悪し)。しかし、そのセーブも1ミッションで回数制限あり。
 通常のゲームのノーマルモードに相応するベテランモードでは、セーブできる回数はたったの2回。
 もっともこれらのシステムが、このゲームの異様な緊張感と達成感、熱中度を生み出していると思われます。

 とにかく上記のようなシステムですから、戦闘では敵との撃ち合いを演じた日にはまさにライフがいくらあっても足りません。
 というわけで、こっそり敵が見える地点まで忍び寄り、常に先に銃撃することでミッションを優位に進めていかねばならないのです。
 これがやってみると非常に楽しい。ステルスゲームなわけではないのでシステム的に複雑さや面倒さもありませんし、またルートもほぼ一本道なので、とにかく敵を見つけたら気づかれる前に先に攻撃、排除といった感じ。

 そしてそれだけでないのがこのシリーズの良いところ。敵が立て篭もっている部屋などでは、ドアを破っての「突入」をすることが出来ます。これが楽しい。ひたすら楽しい。
 しかもドアは大抵2箇所設置されており、自分と仲間で別々の方向から突入することも出来る。
 突入前のかすかな緊張感が、また世界観を実感できて実にいい。
 いかにも「特殊部隊」といったプレイ感覚を味わうことが出来ます。できれば、突入出来る場面をもっと増やして欲しかったくらい。

 自分の他には3人の仲間がおり、合計4人で進むわけなんですが、仲間への指示はおそらく取説を読んだだけではさっぱり飲み込めないものの、とにかくゲームでやって理解できれば至極簡単。
 いろいろと指示は出来るんですが、仲間はハッキリ言って「グラディウス」のオプションのようなものだと思えば良かったりします。自分の後を着いてきて、敵をバリバリ撃ってくれるものなのです。
 突入時の命令には「クリア」と「ズールー」という聞き慣れないコードが2系統使われるのですが、「クリア」は命令したら即実行、「ズールー」は「やれと言うまで指示したことは待機しろ」という命令。
 で、基本は「ズールー」で命令して自分の準備が整ったら実行を指示、あとは一緒に突入するも良し、自分はダメージを受けないように戦闘は仲間にまかせて物陰にいるも良し、結果は腕と運次第ですが、仲間への命令などはかなり自由が利くようになってます。
 まあ、基本的には突入には「ズールー」しか使わないので「クリア」はいらない気もしますが(後のシリーズではカットされている)、命令の選択肢は多岐にわたるものの、使うものはかなり限られているので、そんなに難しく考えたり覚えたりする必要もなし。
 自分の体力が減っているときや敵の存在がわからない場合には仲間を先行させることも出来、自分は後方から支援にまわる、ということも出来ます。
 突入にしてもドアを開けてそのまま突入、フラグを投げ込む、フラッシュバンを投げ込む、ドアにブリーチを仕掛ける等々、いろいろ選択することが可能。
 覚えゲー要素は濃いのですが、こうしたプレイはかなり自由に出来るのです。

 出来れば、もっと自由に、例えば仲間一人一人に違った命令を実行出来る、とかならなお良かったような。
 1人はドアから突入させて、もう1人は自分に着いて来させて別の場所から狙撃、みたいなことが出来ればいいのに、とちょっと思わないこともありませんでした。
 仲間の存在がけっこう重要なゲームであるだけに、多少繁雑になってもいいからせめて突入前くらいはいろいろ命令出来ると良かったのですが…。

 あと、仲間へ移動の指示をした際に、クロスヘアが壁などを指していると「出来ません!」と言われてしまいます。
 けっこう判定がシビアなので、遠くの位置へ移動させたいときなどは何度か指示しなくてはならなかったりもします(これも後の作品では改良されています)。

 仲間にも体力が設定されており、なくなるとダウン状態になって、以後ミッションクリアまで作戦に参加できない(死ぬわけではないとこがまたセンスいい)ことになります。
 ミッションの最後は大抵「突入」が待ってますので、突入する仲間が多いほうが遂行が楽なのは明白。
なので、時には仲間へ待機を指示して、自分ひとりでやっかいな位置の敵を片付ける、なんてことも必要とされます(絶対ではないですが)。
 当時の他のFPSゲームの仲間と比べてもAIは賢い方だとは思うのですが(というか、「強い」と言った方がいいのかも)、敵にやられるときは一気にやられたりする脆さも持っています。
 若干理不尽なときもありますが、このあたりはトライ&エラーを繰り返すのが基本ですので、次は仲間がやられないように…と考えていかねばならないわけです。
 また、仲間への誤射もあるので、2方向からの突入時などは気をつけていないと自分の手で仲間を失ってしまったりもします。

 一方、敵の動きはあまりよろしくなく、戦闘中でもボケッと突っ立っていたり、また近接状態になると動きが怪しくなったりもします。隣のエリアでドンパチやっても全然気づかない、よくある出来のAIです。
 やはり当時のゲームですとそれほどAIの賢い敵兵というのはいなかった気もしますし、また、プレイヤー側の条件も厳しいものなので、敵兵がお馬鹿な方がゲームがやりやすい点からも、これはあまり欠点とは思えませんでしたが、もう少しリアリティが欲しいと感じることもありました。

 戦闘面で難点として挙げられるのは、敵のいる部屋と対峙する場合、ドアを少しだけ開けて中をうかがい、敵がいたら射撃していく、という方法で安全にクリア出来てしまう点でしょうか。
 これだけではさすがにゲームを楽に進めていくことは難しいですが、AIシステムの盲点を突いたような、あんまり特殊部隊っぽくない攻め方なので、せっかくの緊張感や世界観を台無しにしているかも。

 一方で、戦闘で敵と撃ち合いになった場合、敵がリロードしている間に狙って倒す、という戦い方がちゃんとシステムに組み込まれているのは面白い。
 敵に撃たれている間は物影に隠れておき、銃声が止んだら顔を出してリロードしている敵を撃つ、というやり方がかなり有効だったりします。派手に撃ち合うゲームではないので、こうした点はよく考えられた作りになっています。

 体力回復がないこともあって、プレイによって状況が変わってくることも多々あります。
 上手く行ってるときは体力もありますから、終盤の突入などでは多少の無理も出来るのですが、道中早々に体力を削られ、瀕死の状態になってしまった場合などは、突入するにはそれなりの度胸と腕が必要になってきます。
 やられればセーブポイントからのやり直し、思い切って飛び込むか、あるいは仲間を信頼してまかせるか…。
 その仲間がテロリストに撃ち倒されれば、次は自分が突入するしかありません。
 覚えゲーとは言われますが、プレイヤーは常に状況判断を求められるのです。
 セーブにしても、今の状況でセーブすべきか、あるいは先のためにやり直すか、ミッションクリアのために最適な選択をしていかねばなりません。

 で、トライ&エラーを繰り返す、と言っても、アドリブで何とかなったりする場面もけっこうあります。
 敵が突然現れるといった覚えゲー的な要素も多いのですが、それを勘と腕だけで処理していく、ということも出来たりするのです。
 初めて到達したステージやシーンなどでは異様な緊張感が生まれます。その緊張感の中でミッションを進めていくのも、たまらない魅力があるのです。
 個人的には、ミッション7にて、最初から1人だけの仲間が早々にダウンしてしまい、テロリストが立て篭もっている建物内に自分1人で潜入せねばならなくなったのですが、再プレイのための情報収集に…と思っていたプレイで次々と敵を殲滅、瀕死の状態になりながらも最後の部屋までたどりつき、たった1人での突入を実行、初回プレイで人質救出を成功させたときは、めちゃめちゃ嬉しかったものでした(ついでに突入前は手が震えました笑)。
 敵と撃ち合えば自分が危うくなるこのゲームで、そこまでのプレイが出来たというのは自分でもかなりの感激ものでしたし、他のゲームでは味わえない感覚であったと思います。

 まあ、同じ場面であまりにトライ&エラーを繰り返してしまうと、ミッション進行がただの作業になってしまいがちだったりもします。
 それを救済するためのどこでもセーブなのでしょうが、回数制限が厳しいのがやや難点。
しかし、回数制限がなければ緊張感がなくなってしまい、ただの総当り的な突撃ゲームになってしまいますのでこれも困りもの。
 ゲームとしては完全な覚えゲーではなく、敵がたまに妙な位置に動いたりもするのですが、やや難易度の高い場面もあり、何度もロードするハメになったりするかもしれません。
 意図的に難しくしてあるミッションもあり、大抵そういう場面では仲間も役に立たなかったりで、ゲームにムカッとくることもしばしば。

 操作系は立ち/しゃがみ、ズームイン/ズームアウト(いわゆる照準モード)が左右のスティック押し込み、という珍しさ。
 ただ、実際プレイしてみると、そんなに違和感はありませんでした。
 むしろ操作に違和感があるのが武器切り替えが左トリガー(Xboxの場合ですが)だという点。
 他のFPSゲームをやり込んでいると、照準モードにしようとして思わず武器を切り替えてしまう、ということを頻繁にやってしまうかも。

 また、仲間への待機/集合を命令する黒ボタン、ズールーコード実行を命令する白ボタンも、初代Xboxコントローラーのボタン配置のおかげで押しにくいったらありゃしない。
 まあ、360でもプレイ出来るので360でやればいいんですが、どうもこの「3」では360ではムービーが綺麗に再生されないバグがあるようで。

 あと、移動には若干フワフワ感があります。オートエイムもなく、照準は左右の動きなどはいいのですが上下がけっこう合わせづらい感じ。

 操作系で面白いのが特殊ゴーグルの使用で、サーマルビジョンとナイトビジョンの2種類を、それぞれ割り当てられたボタンによって切り替えることが出来ます。
 このガジェット感はなかなかで、カチャカチャ切り替えてるだけで楽しい。
 特殊ゴーグルが必要とされる場面ももちろん多々あり、スモークグレネードと組み合わせて自分で使う場面を決められたりも出来るので、より特殊部隊っぽい感覚を味わえる。
 サーマルビジョンもナイトビジョンも機能としてはかなり使えるようになっており、ゲームの面白さのひとつになっています。

 武器は各ミッション開始前に多数ある銃器から自分の好きなものを選べます。これも他のFPSゲームにはあまり見られない点で、好きな武装でミッションに挑めるのは一部のマニアにとっては重要な点かもしれません。
 近年のブルパップ方式の近未来的デザインの銃も数多く揃っています。
 武器にこだわりがない人は各ミッションでデフォルト装備している武器のままでプレイすれば問題はないというのも、けっこう親切。

 他のアイテムも制限がありますがいろいろなものを所持出来ます。しかし、グレネード以外はあまり使い勝手が良くない感じ。
 そのグレネードではフラッシュバンとスモークグレネードがとにかく使える。
 フラッシュバンは突入時にも使えますし、敵にバリバリ撃たれてる際の危機回避、一発逆転の手段としても使えます。
 スモークは意外にも万能すぎるくらいに使えるアイテムで、敵の攻撃が激しいときはスモークを焚いてサーマルビジョンで視認し攻撃していけば大抵の場面を切り抜けられますし、イベント等で敵の罠にかかった場面でも、スモークを焚いていれば何とかなったりもします。
 アイテムは2種類持つことが出来るのですが、2種類ともスモークにするミッションもあるくらいです。

 使えるのに微妙なアイテムがガスマスク。
 敵も催涙ガスなどを使ってくるのでガスマスクがあれば楽に進めるのですが、装備選択時にはそのミッションでガスマスクが必要かどうかはわからない。
 ガスマスクひとつでアイテム枠をひとつ使ってしまうので、毎回持っていくというわけにもいかない。
 かと言って、ガスマスクがあれば良かったからまたブリーフィングへ戻って最初からやり直そう、というのも面倒ですし…。
 これは毎回、気になるポイントでした。

 プレイ中はミニマップが表示されています。
 目標位置も示されているのですが、あまり使い勝手がいいマップではないので、稀に行き先を迷うことがあるかもしれません。
 ステルス面ではなぜだか心拍センサーが使え、マップに敵の位置が表示されます。どちらかというとマップはこのためにあるような部分も…。
 
 ミッションは全14面、ボリュームはたっぷり。
 ミッションはひとつひとつに状況や作戦目標が設定されており、クリアするとリザルトを見る形式になっています。
 全体的にはひとつの大きなストーリーにはなっていますが、ミッションごとにひとつの事件が起きる、という流れです。
 このあたりはストーリーを重視している最近のミリタリーFPSとは違っている部分だと言えるでしょう。
 ステージも様々なロケーションが用意され、ゲームプレイは地味ですがミッション内容もいろいろあります。
 ただ、中にはとんでもない難易度のミッションもあるのが難点。
 タイム制限があるミッションはやや時間設定が厳しいものの特殊部隊のミッションとしては「らしさ」があるのですが、評判の悪いステルス面はリアリティの面からしてもどうかという気もしないでもないですし、ターゲットの人物を追いかけるミッションなども時間のない中で敵の処理を完全にパターン化しなければならず、「レインボーシックス」本来のじっくりと攻略していく面白さとはかけ離れているような気がします。

 また、後半のミッションでは攻略のパターン化が重要になってきます。
 最終面などはそれが特に顕著で、決まった行動をしなければやられてしまうといった感じになってしまい、仲間とともにある程度自由に進められた前半ミッションと比べると、面白さとしてはいまひとつな感じも受けてしまいます。
 その仲間も特定の面ではお供が1人だけだったり、あるいは仲間は無しで自分だけだったりするのも、世界観よりは難易度調整のため、と見えてしまうのが残念。
 敵兵も後半のミッションになるとRPGを装備した敵が多くなり、これを食らうと一撃で即死してしまいます。
 これもリアリティを無視した難易度調整という気がしてなりません…。

 さて、「評判の悪いステルス面」なのですが、これは敵に見つかったら即ゲームオーバーという厳しい条件の中、屋内を侵入していかねばならないシステム。しかも、敵を撃つことさえ禁止されてしまいます。
 いわゆる「即死」が頻繁に起こるわけで、これも自分の動きを完全にパターン化(ここは本当にパターンゲームになっている)しなければならず、何度もトライ&エラーを繰り返して覚えていかねばならないので、世間ではとても評判が悪いわけなんですが…。
 実はこのステルス面、そのパターンを覚えてしまえば、とても簡単になってしまうのです。
 ぶっちゃけ、敵と撃ち合わねばならない通常の場面なんかよりもずっと簡単。とにかくステルス面の敵の動きは完全にパターンになっていますので(なっていなければさすがにゲームにはならない)、敵がどう動くか、自分がいつ動くかのタイミングがわかっていれば、全然簡単なのです(わかるまでが大変だというのはありますが…しかし、わかってしまえばかなり楽)。
 これは最終面の難易度の高いステルスシーンでもまったく同じ。
 というか、ステルス面では敵の立てる物音が非常に重要で、音を聴いてれば隣の部屋にいる敵の行動もわかるようになっています。
 レベルデザインもポイントによってはすりガラスなどで向こう側にいる敵の存在がわかるようになっていたりと、決して理不尽な作りになっているわけではないのです。
 どうも残念ながら、こうした点は世間では見逃されてしまったようで、ただひたすら「難易度が高い」の一言で済まされてしまっているのですが、そもそもステルスゲームではないゲームをステルスゲームのそれと比べてしまうというのが、どうかとも思うのですがね…ちゃんとした解法も用意されていますし。

 他にはミッション1には突入シーンがなかったのが変。突入時の仲間への命令の出し方はトレーニングなどでもなかなかわかりにくいものなので、早く実際にゲームの中でプレイしてみたい要素のはずなのですが、ミッション1は最後は広い教会の中で終わってしまう。そりゃないよ。
 このあたりはステルス面と同じで洋ゲーの大雑把なところかもしれません。

 アクションでは「人質確保」が面白かった。かのトム・クランシー大先生がシナリオを担当、ということで実際の特殊部隊の方法論が取り入れられていたりするのでしょうが、救出した人質を後ろ手に縛って拘束してしまうというのは、他のジャンルでもあまり見られないので、まずビックリしてしまいました。
 そうした独特の味わいが、ゲーム全体の雰囲気も味付けしています。
 また、「爆弾解除」も世界観と合っていてなかなか盛り上がるクリア条件になっています。
 人質確保もそうですが、ゲーム性としてはあまり意味のない行動にちゃんと意味を持たせ、世界観を表現しているところがファンから評価されている一因なのでしょう。

 ゲーム中はBGMはほとんど鳴らず、ちょっとしたイベント時やミッションクリア時にかかる程度。
 敵兵が立てる音もこちらが先手を取るための重要な要素になっており、環境音のみのプレイが緊張感を増してくれます。

 システム的に少々残念なのは、リプレイ性があまり感じられないことです。
 ミッションをクリアするにはある程度敵のパターンや配置を覚える必要があり、ゲームクリアを目指すたびにそれを覚えるのはけっこう面倒に思えます。
 トライ&エラーを繰り返すゲーム性ですから、一度のゲームクリアだけでも十分お腹いっぱいになるのですが、個人的には、あまりもう一度プレイしようという気にならないゲーム性はもったいないような気もします。

 それを補完するためか、通常のミッションキャンペーンの他に「テロリストハント」というモードが遊べるようになっています。
 こちらはマップにキャンペーンよりも多めに配置されているテロリストをただ殲滅していくミッション。
 キャンペーンクリア後のオマケ的に楽しめるものになっています。

 日本版はフルローカライズされています。このゲームの場合、字幕に目を走らせる余裕はあまりないでしょうから、日本語で聴いて状況がわかるフルローカライズは正解かもしれません。
マルチランゲージになっているので、Xbox本体の言語設定を英語にすれば、ゲーム中のセリフや文章も全部英語になります。
 ミッション中は仲間もけっこう喋ってくれます。特に敵を華麗に葬った際にはよく褒めてくれます。
 主人公”ディング”はムービーシーンでしか喋らないのですが、吹き替えはあの「ギアーズオブウォー」マーカス・フェニックス役の廣田行生氏が担当。ムービーだけですが渋い声を聴かせてくれます。
 ところで主人公の苗字は「シャべス」になっているのですが、スペルを見たりオリジナル言語を聴く限りでは「チャべス」の方が合っている気もするのですが…。

 とにかく合う・合わないがハッキリするゲームかもしれません。
 派手な銃撃シーンを望むのならまず手に取ってはいけない(今では手に取ろうと思わないとソフトを見ることすら出来ないかもですが)類いのFPSゲームですが、シビアな特殊部隊の雰囲気を味わいたいのなら、これ以上はないというくらいのゲーム。
 現行機で出ている「ベガス」シリーズよりも、このXbox/PS2で出ていた「3」の方が、より独特のシステムを味わえます。
 ゲームに緊張感と達成感を求めたいのなら、テロリストたちが待ち受ける部屋へ緻密かつ大胆な突入を仕掛ける「レインボーシックス3」をプレイしてみるのも一興かと思います。
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by overkilling | 2011-05-13 04:25 | レインボーシックスシリーズ

男たちの挽歌

 ジョン・ウー製作総指揮、チョウ・ユンファ主演(?)の「ストラングルホールド」をプレイ。

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 ゲームなのに香港映画「ハードボイルド新・男たちの挽歌」の続編、という、けっこうこの路線って、今後もイケるんじゃ?と夢を見たくなる要素が詰まっております。

 わたくし、このゲームってば次世代機が発売された直後くらいの発売なのかと思ってましたが、2008年の発売でした。ううむ。現在中古屋では下手すると300円くらいで売ってますが、しかし、思ったよりはなかなかの出来、という感じがします。

 グラフィックはそこそこ良いです。ほんとにそこそこ良い。現在のゲームの美麗なグラフィックと比べてはけっこう落ちて見えますが、例えば序盤の香港の雑多な町並みなんかはよく再現されています。
 チョウ・ユンファ演じるテキーラ刑事のキャラもなかなかで、ゲーム中のサイズも大きく、迫力もあります。少々動きがもっさりではありますが…。

 操作系はよく言えばダイナミック、悪く言えば大雑把。大雑把なのは、ゲームシステムもそうなんですが。
 それが悪い印象だけではない勢いがあるので、傑作とまではいきませんがそこそこ遊べるものにはなっている感じです。
 十字キーを入れるだけで発動する特殊ムーブは使い勝手も良いですし、きちんとゲームシステムに組み込まれていて、必殺技然としているのも印象を良くします。

 いまひとつなのが戦闘システムで、基本的にまともに撃ち合っていては体力がいくらあってもかないませんから、スローがかかるテキーラタイムを発動させて戦っていくことになります。
 このテキーラタイム、任意で発動させる他に、手すりを滑り降りるとかカートに飛び乗って移動するとかでも発動できるんですが、一番楽なのがその場でダイブすること。
 特に後半の面では敵の攻撃もかなり厳しいので、終始ダイブしながらの射撃になるんですが、これがステージを重ねていくごとにだんだんとワンパターンに思えてきてしまう。
 もちろん他の手段を使えばいいんですが、しかし敵の攻撃があまりに厳しい。厳しいのでついダイブで済ませてしまう。で、飽きが来る…と、もうちょっとプレイヤーに余裕を持たせてくれれば…という気もしてしまいます。
 おそらくは周回を重ねて上手くなっていろいろ試してくれ、ということなんでしょうが、難易度を上げるとまた難しくなるわけですから、結局はダイブがメインになってしまったりして。
 あと、敵と接近してしまうとシステム的にかなり危険な状態になってしまうのも微妙でした。
 屈強なテキーラの弱点が、敵に近づかれることだったなんて…ゲーム的にもそれがわかっているのか、銃を撃ちながら突進してくる敵キャラもいたりして、見かけると少々恐怖感を感じたりもします。

 また、ボス戦がいくつか用意されているんですが、どいつも少しくらい銃で撃たれたくらいではひるむことさえしない超人的な体力を誇っており、この点ではゲームにリアリティなど欠片も求めていないということがわかります。
 まあ、主人公のテキーラからして絶対に死にそうにないようなキャラなのでリアリティなんて最初から追求してないんですが、それが好意的に感じられるくらいの魅力をテキーラは持っており、絶対に死なない男のゲームとして売り出してもいいんでは?と思うくらい。
 なぜだかこの男が窮地を乗り越えていく様には感情移入してしまいます。

 そういえば、とあるボスの仕掛けが分かりづらく、即死しまくったのはストレスになりました。
 結局、よくわからないままクリアしてたり。テキーラも超人なだけに、ボスの耐久をバズーカ直撃食らっても死なないくらいにしたり、仕掛けによって即死させるとかでバランスを取っているのでしょうが…ちょっとこれも大雑把に思えました。

 戦闘シーンが上記のような感じだからか、ゲームとして飽きさせないような工夫も施されており、「スタンドオフ」と呼ばれる、周囲を敵に囲まれた状態で敵の弾丸を避けつつ射撃する、というミニゲームはテンポも良くなかなかの面白さ。
 ゲーム後半になるとこれもかなり難易度が上がってくるんですが、それでも反射神経だけでも何とかなるくらいではあったりして、テキーラとの一体感もけっこうあります。

 ステージも各面でいろいろ用意されており、前半は移動していくだけで楽しくなってきます。
 しかし後半、ストーリー要素が濃くなってくると、なぜだか同じような構成のステージが多くなってきてしまうのが難点。
 特に、九龍城ステージには必要以上に期待していたのですが、めちゃくちゃアッサリしたステージ展開とともに、そのステージ表現にはかなりガッカリしてしまいました。
 前半ステージと比べると、せっかくの題材をうまく料理できていなかったような…。

 それでもちょこちょことしたアイデアをいくつも盛り込んで、なかなか遊べるものに仕上がっています。
 オブジェクトを破壊してルートを作る、という簡単なアドベンチャー要素もあり、ただ敵と撃ち合いするだけのゲームではなかったりもします。
 ゲーム中に一回だけ、肝心のオブジェクトが表示されないというバグもありましたけどね。

 キャラクターは映画っぽくて良いものの、敵の一勢力のボスであるヤン・ギーとの対決がなかった、というのは至極残念。なんでやねーん。
 あのゴツイ男と、それこそド付き合いのような撃ち合いを演じてみたかったのですが…。

 また、例によってというべきなのか、主人公の奥さんと娘が誘拐された場合、大抵は奥さんが犠牲になる、というパターンも、お約束に漏れず含まれておりました。
 これはまぁもうなんというか、お約束だから仕方がないんでしょうが、しかし、いい加減このパターンも飽きてしまいますな。

 とはいえ、最後まで安心して遊べますし、とにかくテキーラになりきってプレイするべきゲームであると言えます。
 それが出来ないとちょっと単調に思えてしまうのかもしれません。
 出来れば香港映画を何本か観たあとにプレイすると、気分の盛り上がりも違ってくるのではないでしょうか。

 そういえば香港の雑多なステージといい、ダイブしてスローをかける戦闘システムといい、ダブルハンドガンといい、かの「WET」にかなりの影響を与えているゲームだと思うのですが…まあ、だから何だという気もしないでもないですが。

 大作ゲーム好きとか、傑作じゃないと嫌だ、という向きには薦められませんが、佳作でも良質なゲームをプレイしてみたい、という人にはうってつけ。
 中古価格も安いですし、値段の割りに意外な出来の良さが楽しめるゲームだと思います。
 体験版が面白いと感じられれば、やってみる価値は充分にあるゲームだと言えるでしょう。
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by overkilling | 2011-05-09 23:53 | ストラングルホールド

コナン・ザ・バーバリアン

 ロバート・E・ハワード原作のヒロイックファンタジー小説をゲーム化したのがこの「CONAN」で御座います。
 原作小説が好きな人にはぜひオススメしたいゲームであります。

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 ゲームは基本的にはぶっちゃけ「ゴッドオブウォー」な感じ。
 で、ここで重要な分岐点。「ゴッドオブウォー」のような完成度を期待してしまうと多分ハズレに思えます。
 あくまでもこれは原作小説をもとにしたゲームですから、その小説の世界観の再現がすべて。
 派手な内容を期待するのは野暮というものです。
 逆に、「ゴッドオブウォー」のようなゲームが好きだけど、多少地味でもいいからしっかりしたゲームならば何でも遊びたい、という人には向いているかもしれません。

 ゲームはもちろんコナンを操り、幾多もの雑魚と戦いつつステージを進み、最後に待ち受けるボスを倒していきます。
 キャラクターはやや小型表示なんですが、モーションやアクションがなかなか素晴らしく、小ささはあまりマイナスには思えませんでした。
 カメラ操作は出来ないタイプなのですが、カメラワークは自動で滑らかに動きますし、カメラ操作できないことが問題になるような場面もなし。まあ、道がわからなくなったときなんかは、カメラ操作できないとちょっと不便に思えるところもありますが、そういう場合でも答えはちゃんとしたところに用意されているので、ゲームとしてはなかなかしっかりした作りのものになっています。

 キャラはとにかくコナンがカッコイイ。こいつが戦う姿を見ていれば、なるほど一騎当千のツワモノであるのも納得できます。
 一兵士が活躍するミリタリーFPSとは違って、超人が闊歩するファンタジーアクションですから、いかにもなヒロイックファンタジーらしさが出ていると言えるでしょう。
 雑魚キャラは兵士が多いのですが、武器によって違いを持たせてはいるものの、ちょっとワンパターンに思えますかね。
 もちろん兵士だけでなくゴーストっぽいのとかもいるんですが、原作小説の世界を大事にしているためか、ファンタジーでよく出てくるような敵には意外にもあまりお目にかかれない。
 このあたりが「地味」と見られてしまう要素になっているのでしょう。実際、地味ではありますが。
 もっとも、ボスなんかはけっこう派手な奴もいたりして、手間のかかる攻略とともにゲームを盛り上げてくれます。

 戦闘はコンボをメインにした剣格闘なんですが、このコンボが敵を倒して獲得したポイントを使って技を覚える、というシロモノ。
 まあ、あまり重要に考えたりはせず、覚えられるものは片っ端から覚えていけばいいのですが、コンボがたくさんありすぎてどれを使ったらいいかよくわからないのはご愛嬌。
 コンボ使わなくてもボタン連打だけで十分クリアしていけるのですが、しかし、コンボを覚えた方がいい、というのもよくある話。
 そんなに難しいコマンドなんかはないので、気楽にいろいろ試せばいいのですが、どうしてもゲーム中は忘れてしまう。コマンド表を呼び出して確認するのも面倒。
 このあたりはもうちょっと何とかして欲しかった気も。

 武器は盾あり片手剣・両手に片手剣・両手持ち剣(あるいは槍とか)とだいたい3種類の武器を扱えるのですが、敵によって武器を好きに持ち換えて戦える、というシステムも、欲しいときにその武器がない、みたいなことがあってちょっと苦しい。中ボス的な敵に対してはちゃんと使える武器が用意してあるんですが…。
 どうせなら背中に武器をしょっておけるとかなら良かったようにも思えますが(そういう演出はある)、あまりコナンっぽくはないですかね。
 まあ、けっこうゲームをやってると、コナンに感情移入して細かいところはどうでもよくなってきますが。
 何より、ただガチャガチャ敵とチャンバラやってるだけでも面白い。

 意外なことに強攻撃が使える、というのも面白いところ。上手くすると、弱攻撃でちまちま攻撃しているよりも効果的に敵を倒せます。
 このあたりはシステム的に練られてて、なかなか良質なアクションになっていると思います。

 敵を掴んで投げる、という攻撃方法もあるのですが、これは通常の戦闘ではあんまり使わないものの、ラスボス戦ではこれを使わないとクリアはほぼ出来ないようになっています。
 そのあたり、ちょっと不親切であるかもしれません。

 序盤はただ攻撃しているだけで敵を打ち倒せますが、そのうちに敵がガードしたり反撃したりしてくるようになってきます。
 それに合わせてこちらもガードしたり、回避アクションを使ったりしていかないといけません。
 だんだんと操作を覚えていく楽しさがあるわけですが、回避アクションなどはそもそも操作に気づいていないと敵の反撃を必ず食らってしまったりするので、やはり少々不親切なのかもしれません(どの道、回避アクションを使えないと先へは進めないようにはなっていますが)。

 また、アーマーパワーなる魔法も使うことができるのですが、使用にやや制限があってどの魔法も使いやすいというわけではないのが残念。
 使えば絶大な効果が得られるのですが、より強大でゲージを多く消費するアーマーパワーは先がわからない場面などでは使いづらいと感じました。

 ボス戦は通常の戦闘とは区分けされており、ボスの攻撃を避けつつ一定のダメージを与えると、次からは指示されたボタンを押してムービーパート的に進めていかなくてはならなかったりします。
 このあたり、「ニンジャブレイド」なんかと同じシステムです(「ニンジャブレイド」よりはまだ操作感のある出来にはなっていますが)。
 どのボス戦もなかなか楽しいのですが、連打して攻撃していたところへいきなりボタン指示が出てミスになってまた戦闘中盤から、みたいになるのはちょっと残念。
 ボスの体力が少なくなってきたら、ボタン連打は止めておいた方がいいでしょう。

 ステージは正直言って地味な感じ。細かく作られてはいるのですが、どこのステージも構成的に似たり寄ったりになってしまうので、あまり印象に残らない。
 あと、取説に「大艦隊」と書いてあったので期待してたら、船が数隻浮かんでるだけだったりとか、ちょっと残念な部分も。
 ステージの仕掛けや謎解きは多々用意されており、これをクリアしていくのは楽しい。上手いこと戦闘と分けているので、面倒臭さもほとんどなし。

 仕掛けのうち、体力などのパワーアップが出来るパズルのような仕掛けもあるんですが、これだけはちょっと難しかった。というか、仕掛けがあるのを忘れて先へ進んでしまったりすると、体力アップ出来なくなったりとか、けっこう困ってしまう。
 パズルの難易度的にはじっくり考えればわかるようなものばかりなのですが、これはちょっとコナンっぽくはなかったかもしれません。コナンが頭使ったら、らしくないですよね。

 そんなわけで原作のコナンの世界観が存分に味わえるこのゲーム。
 日本版では残念ながらゴアな技がほとんどカットされていたり、捕らえられている海外版では乳丸出しの乙女たちがブラジャー着けていたりと残念な部分もあるのですが(乙女たちが助けられた後に尻を突き出しながら立ち上がるモーションはエロい)、日本のファンタジーとはまるで違った、本場の海外のヒロイックファンタジーを味わうにはうってつけ。
 地味ですが佳作です。中古で安ければオススメの1本。
 きちんとゲーム性と世界観を楽しめる良質ゲームであると思います。
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by overkilling | 2011-05-09 22:32 | CONAN

忍者の刃

 発売前は多大な期待を寄せられたのに、発売後にはバカゲーの烙印を押された不遇?なゲーム、それがこの「ニンジャブレイド」!(と、言い切るのもなんですが)。
ちなみにXbox360オンリーソフトであります。

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 個人的にも注目してたんですが、世の「バカゲー」との評価を聞いて即、購入を決定。
 驚く早さで中古価格が暴落していったのもあって、案外簡単に入手できたもんでした。発売直後は品薄だったのになぁ…。

 さてこの「ニンジャブレイド」、どうしたってテクモの「NINJA GAIDEN」シリーズと比較されると思うんですが、私も「NINJA GAIDEN BLACK」なんかは持ってはいるものの、プレイするのが惜しくていまだ遊んでなかったり。
「ニンジャブレイド」も発売からすでに数年経っていることですし、この記事では比較なんぞは考えずただ「ニンジャブレイド」を遊んでみた感想を書いてみようと思います。

 まずはキャラクターなんですが、主人公のケン・オガワのデザインがカッコ良すぎる!
 確かカプコンのデザイナーさんがデザインされたものだったと記憶してますが、この主人公だけは出色のカッコ良さ。
 背中に3本も刀を背負ってるのはどうなのかなとも思いましたが、それもプレイしているうちにカッコ良く思えてくるから不思議。こういうキャラは動かしてるだけで楽しくなってきます。
 実際、キャラのモーションや能力スペックはかなりのもので、もともとキャラゲーっぽい雰囲気もありますので、主人公に関してはかなりリキ入ってる感じ。
 他のニンジャ特殊部隊?の面子もずらりと並ぶとカッコ良く、最初は「おおー」と思ってたりもしたんですが、意外なことにこの特殊部隊員たちしか登場人物がいない、というのが驚きというか、いまひとつというか…。
 ムービーなんかではもちろん一般人なんかも登場したり、ボスキャラにはなってますがあれこれ喋るキャラもいたりはするんですが、基本的にドラマの部分では主要な人物は主人公含めて4人程度。
 これがまぁ、ストーリー的にも限定された設定での話であるならいいものの、そうではないのが問題。
 何というか、もちろん開発の問題なんかもあるんでしょうが、人類に敵対する謎の寄生虫の脅威と東京壊滅の危機、というスケールの大きな物語を設定として据えておきながら、メインの登場人物は特殊部隊の人間4人しか出てこない、というのは妙に世界を小さくしてしまった感がありありだったりします。

 敵となるクリーチャーは少々イマイチで、雑魚はいかにも斬られ役といった、棒立ちな敵が多かったり。
 ちょっと手ごわい敵でも、砲台みたいな感じの敵で、結局は斬られ役。
 まあ、メインはボスキャラとの戦闘だからそうなっているんでしょうが、そのボスたちも安易に元ネタの生き物がわかったりしてしまうあたり、もうちょっと力を入れて欲しかったなあと残念にも思えます。
 主人公がカッコイイだけに余計に。

 戦闘システムですが基本的にはコンボを中心とした剣格闘であるのですが、そこはやはりボタン連打だけでも充分進められるようにはなってます。
 まあ、基本的に雑魚との戦闘はプレイ時間稼ぎのようなもので、ゲームのメインは明らかにボス戦なのです。
 が、そのボス戦がかなりの曲者。
「ニンジャブレイド」最大の特徴にして最大の欠点がこのボス戦。
 最初はボスに対して雑用みたいな戦闘をこなしつつ、一定のダメージを与えたり条件をクリアすると、ムービーを見ながら指定されたボタンをタイミング良く押す、というボタン押しゲームになります。
 これがこのゲーム独自のシステム(シネマティックアクションとかクイックタイムイベントとか言うんだそうですが)になってるわけなんですが、このシステムがものすごーくイマイチ。いろんなところで言われてるでしょうから、今更うちが言う必要もないくらいにイマイチ過ぎ。
 ムービーとアクションの融合を目指したわりに、結局は指示されたボタンをただ押すだけ、という単純さが、「凝った映像を見てるだけ」という印象にしてしまっている。一体感がまるでないのですな。
 つまるところ、制作者がカッコイイと思うムービーをただ見ながら、時々ボタンを押すだけ、という作業に近いものになってしまっているのが、ゲーム性を大幅に削いでしまった原因なんだと思われます。
 キャラがあれだけカッコイイのですから、別にムービーでボスを打ち倒すシーンなんか見ないでも、プレイヤーの操作だけで充分カッコイイ戦闘シーンが作れたのではないかと思うと、こういうシステムになってしまっているのがつくづく残念。
 また、「ムービーを見ている感」を助長している一因として、ボスが一定のダメージを食らい、ある程度まで攻略が進行すると、おそらくはこれも時間稼ぎなのでしょうが、ボスが一部分復活するムービーが何度か流れたりします。
 クイックタイムイベントでボタンを間違えたりするとこれがさらにあからさまになり、まったく同じムービーが流れてボスの体力まで回復、また作業的な戦闘をしなければならなかったり。そしてまたもクイックタイムイベントで同じムービーを見る、というわけです。
 しかもそこでミスったならば延々と同じことの繰り返し。これでは、プレイヤーがウンザリしてしまうのもある程度仕方ないかもしれません。

 武器は通常剣(ニンジャブレイドという名の謎の刀)、二刀流の双剣、でっかい大剣の3本。
これらはゲーム進行の謎解きにも絡んできたりします。各剣の個性もちゃんとしており、しっかりとゲーム性に組み込まれている感じ。あまり意味のない成長システムはいらなかった気はしますが。

 さらに巨大な手裏剣を使った忍術も体得していけるようになっており、これは雑魚を倒す他にやはりゲーム進行の謎解きにも使われたりします。
 謎解きは簡単なものばかりですので、迷うようなことはあまりないでしょう。

 システム面ではカメラ操作が一応は自由に出来るのですが、ほとんど自分で操作する必要はなく、自動的に見やすい位置にカメラが移動してくれます。
 ゲームの大半はムービー的なボス戦ですから、これはあまり気にしないでいい要素かも。

 アイテム類は使いづらく感じました。ポーズ状態でアイテムを選ぶ・使用するので、せっかくのゲームのテンポを止めてしまうのも難点。
 また、先のステージのためにアイテムを取っておく方がいいのか、あるいはどんどん使った方がいいのかもわかりづらかった。
 アイテムに関してはもう少し洗練されていれば、と思えてしまいます。

 そういえば、当初雑誌上などでニンジャの主人公がケータイを使ったりバイクに乗ったりする、というのが紹介されてましたが、それらは残念なことにムービー上でしか使ってくれません。プレイヤーが操作するゲーム内ではケータイもバイクも使わないのです。
 こうしたイメージと実際のゲーム内容の微妙なズレが、結局最後まで尾を引いてしまった感も凄くあります。

 そして体力バーの増量などはオブジェクトを壊すと現れる隠しアイテムを集めることによって行えるのですが…これがちょっと、ゲーム性と噛み合ってない気がしてしまいます。隠してある場所は分かりやすいものばかりなのですが、状況的にも早くゲームを進めたいのに、いちいち箱なんかのオブジェクトを壊さないといけない。
 体力増やすのはボス戦での攻略にも関わる重要な要素ですから、無視するわけにもいきませんし、しかしかと言ってストーリー展開をある程度無視して延々周囲のオブジェクトを壊しまくるというのも…。
 やはりここも、ありがちなシステムなどにせず、もう少しゲームの世界観を重要視して欲しかったところ。

 また、バカゲー度を高めているのがストーリーと演出面。
 ストーリーについては「あえてベタなものを作った」という開発者の言葉がありましたが、なぜあえてそうしたのかがよくわからない。しかも、ベタというよりは突拍子もない、それでいてありふれた展開というか。
 また、かすかに張られている伏線が見事なまでに回収されていないのも不満になってしまいます(エンディングの意味不明さがそれを象徴してるかと)。
 演出面も明らかに受け狙いと思わしき場面が続出し、少なくともシリアスな展開だとは言い難く、この点でも ユーザーが求めるゲーム像とは違ったものになってしまった、というポイントになっているんだろうと思われます。
 また、ボス戦での「ムービーシーン」ではどんな目に合おうとも平気なのに、通常ステージでは高いところから落ちると即ミスになってしまう、というのも少々理不尽に思えてしまいます。あまりこういう箇所は多くはないのですが、もう少しゲーム中のキャラや世界観の構築に気を使って欲しかったという気がどうしてもしてしまうのです。

 ゲームの単調さを助長しているのがステージ面。
 夜の東京を舞台にしているのは見栄えとしては非常にカッコイイのですが、全部のステージがそうなので、あまり変わり映えしないように見えてしまう。
 実際には高層ビルからジオフロント、高速道路など、開発者としてはいろいろ入れたつもりなのでしょうが、ゲーム的にステージによって何か変わるかというとあまり変化はないので、やっぱり単調に思えてしまうのです。
 また、ボス戦での視点が一部のボスを除いてほとんど毎回同じ、というのも単調さを印象付けているかもしれません。

 一応、ゲーム性がガラッと変わるのが設置された機関銃によるシューティング面。
 ただ、これも成功しているの言えるのかどうか…つまらなくはないのですが、ニンジャなのに機関銃でシューティング?というと、ちょっと違和感を感じてしまいます。どうせなら手裏剣でも投げてた方が、らしかったのではないでしょうか。

 あと、途中セーブが出来ない、というのはどうにかして欲しかった。セーブはミッションクリア時にオートセーブされるのですが、ミッション中のチェックポイントはセーブされない。ゲーム中ならミスってもチェックポイントからやり直せるのですが、ゲームを一度止めてしまうと、またそのミッションの頭から始めないといけない。…ひとつのミッションはクリアまでかなりの時間(1時間くらい)がかかるのです。
 何か用事があってボス戦中にゲームを止めたら、再開してもまたミッションの始めから。これはキツイ。

 どうもこのゲーム、個性的な部分はゲーム性が足らず、その他の部分はありきたりな要素で作られてしまっている、というのが多大な期待感を背負いながらもそれを超えることができなかったという理由なのではないでしょうか。
 プレイヤーが求めるゲーム像どおりに作られていたならば…とつくづく残念に思えます。

 しかし、バカゲーとしては一級品。上記につらつらと書いたような難点も、バカゲーとして見たら許せるものばかり(多分)。というか、バカゲーだと思ってプレイしないとどうしても辛いものがあったりするわけですが…。
 後世に残るとまではいきませんが、画面のカッコ良さのみをここまで追求し、華々しく散っていった(?)ゲームはバカゲー好きなら見逃すのはもったいないものではないでしょうか。
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by overkilling | 2011-05-09 21:52 | ニンジャブレイド