コナン・ザ・バーバリアン

 ロバート・E・ハワード原作のヒロイックファンタジー小説をゲーム化したのがこの「CONAN」で御座います。
 原作小説が好きな人にはぜひオススメしたいゲームであります。

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 ゲームは基本的にはぶっちゃけ「ゴッドオブウォー」な感じ。
 で、ここで重要な分岐点。「ゴッドオブウォー」のような完成度を期待してしまうと多分ハズレに思えます。
 あくまでもこれは原作小説をもとにしたゲームですから、その小説の世界観の再現がすべて。
 派手な内容を期待するのは野暮というものです。
 逆に、「ゴッドオブウォー」のようなゲームが好きだけど、多少地味でもいいからしっかりしたゲームならば何でも遊びたい、という人には向いているかもしれません。

 ゲームはもちろんコナンを操り、幾多もの雑魚と戦いつつステージを進み、最後に待ち受けるボスを倒していきます。
 キャラクターはやや小型表示なんですが、モーションやアクションがなかなか素晴らしく、小ささはあまりマイナスには思えませんでした。
 カメラ操作は出来ないタイプなのですが、カメラワークは自動で滑らかに動きますし、カメラ操作できないことが問題になるような場面もなし。まあ、道がわからなくなったときなんかは、カメラ操作できないとちょっと不便に思えるところもありますが、そういう場合でも答えはちゃんとしたところに用意されているので、ゲームとしてはなかなかしっかりした作りのものになっています。

 キャラはとにかくコナンがカッコイイ。こいつが戦う姿を見ていれば、なるほど一騎当千のツワモノであるのも納得できます。
 一兵士が活躍するミリタリーFPSとは違って、超人が闊歩するファンタジーアクションですから、いかにもなヒロイックファンタジーらしさが出ていると言えるでしょう。
 雑魚キャラは兵士が多いのですが、武器によって違いを持たせてはいるものの、ちょっとワンパターンに思えますかね。
 もちろん兵士だけでなくゴーストっぽいのとかもいるんですが、原作小説の世界を大事にしているためか、ファンタジーでよく出てくるような敵には意外にもあまりお目にかかれない。
 このあたりが「地味」と見られてしまう要素になっているのでしょう。実際、地味ではありますが。
 もっとも、ボスなんかはけっこう派手な奴もいたりして、手間のかかる攻略とともにゲームを盛り上げてくれます。

 戦闘はコンボをメインにした剣格闘なんですが、このコンボが敵を倒して獲得したポイントを使って技を覚える、というシロモノ。
 まあ、あまり重要に考えたりはせず、覚えられるものは片っ端から覚えていけばいいのですが、コンボがたくさんありすぎてどれを使ったらいいかよくわからないのはご愛嬌。
 コンボ使わなくてもボタン連打だけで十分クリアしていけるのですが、しかし、コンボを覚えた方がいい、というのもよくある話。
 そんなに難しいコマンドなんかはないので、気楽にいろいろ試せばいいのですが、どうしてもゲーム中は忘れてしまう。コマンド表を呼び出して確認するのも面倒。
 このあたりはもうちょっと何とかして欲しかった気も。

 武器は盾あり片手剣・両手に片手剣・両手持ち剣(あるいは槍とか)とだいたい3種類の武器を扱えるのですが、敵によって武器を好きに持ち換えて戦える、というシステムも、欲しいときにその武器がない、みたいなことがあってちょっと苦しい。中ボス的な敵に対してはちゃんと使える武器が用意してあるんですが…。
 どうせなら背中に武器をしょっておけるとかなら良かったようにも思えますが(そういう演出はある)、あまりコナンっぽくはないですかね。
 まあ、けっこうゲームをやってると、コナンに感情移入して細かいところはどうでもよくなってきますが。
 何より、ただガチャガチャ敵とチャンバラやってるだけでも面白い。

 意外なことに強攻撃が使える、というのも面白いところ。上手くすると、弱攻撃でちまちま攻撃しているよりも効果的に敵を倒せます。
 このあたりはシステム的に練られてて、なかなか良質なアクションになっていると思います。

 敵を掴んで投げる、という攻撃方法もあるのですが、これは通常の戦闘ではあんまり使わないものの、ラスボス戦ではこれを使わないとクリアはほぼ出来ないようになっています。
 そのあたり、ちょっと不親切であるかもしれません。

 序盤はただ攻撃しているだけで敵を打ち倒せますが、そのうちに敵がガードしたり反撃したりしてくるようになってきます。
 それに合わせてこちらもガードしたり、回避アクションを使ったりしていかないといけません。
 だんだんと操作を覚えていく楽しさがあるわけですが、回避アクションなどはそもそも操作に気づいていないと敵の反撃を必ず食らってしまったりするので、やはり少々不親切なのかもしれません(どの道、回避アクションを使えないと先へは進めないようにはなっていますが)。

 また、アーマーパワーなる魔法も使うことができるのですが、使用にやや制限があってどの魔法も使いやすいというわけではないのが残念。
 使えば絶大な効果が得られるのですが、より強大でゲージを多く消費するアーマーパワーは先がわからない場面などでは使いづらいと感じました。

 ボス戦は通常の戦闘とは区分けされており、ボスの攻撃を避けつつ一定のダメージを与えると、次からは指示されたボタンを押してムービーパート的に進めていかなくてはならなかったりします。
 このあたり、「ニンジャブレイド」なんかと同じシステムです(「ニンジャブレイド」よりはまだ操作感のある出来にはなっていますが)。
 どのボス戦もなかなか楽しいのですが、連打して攻撃していたところへいきなりボタン指示が出てミスになってまた戦闘中盤から、みたいになるのはちょっと残念。
 ボスの体力が少なくなってきたら、ボタン連打は止めておいた方がいいでしょう。

 ステージは正直言って地味な感じ。細かく作られてはいるのですが、どこのステージも構成的に似たり寄ったりになってしまうので、あまり印象に残らない。
 あと、取説に「大艦隊」と書いてあったので期待してたら、船が数隻浮かんでるだけだったりとか、ちょっと残念な部分も。
 ステージの仕掛けや謎解きは多々用意されており、これをクリアしていくのは楽しい。上手いこと戦闘と分けているので、面倒臭さもほとんどなし。

 仕掛けのうち、体力などのパワーアップが出来るパズルのような仕掛けもあるんですが、これだけはちょっと難しかった。というか、仕掛けがあるのを忘れて先へ進んでしまったりすると、体力アップ出来なくなったりとか、けっこう困ってしまう。
 パズルの難易度的にはじっくり考えればわかるようなものばかりなのですが、これはちょっとコナンっぽくはなかったかもしれません。コナンが頭使ったら、らしくないですよね。

 そんなわけで原作のコナンの世界観が存分に味わえるこのゲーム。
 日本版では残念ながらゴアな技がほとんどカットされていたり、捕らえられている海外版では乳丸出しの乙女たちがブラジャー着けていたりと残念な部分もあるのですが(乙女たちが助けられた後に尻を突き出しながら立ち上がるモーションはエロい)、日本のファンタジーとはまるで違った、本場の海外のヒロイックファンタジーを味わうにはうってつけ。
 地味ですが佳作です。中古で安ければオススメの1本。
 きちんとゲーム性と世界観を楽しめる良質ゲームであると思います。
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by overkilling | 2011-05-09 22:32 | CONAN