L4D2 カスタムマップレビューその133
「Suicide Blitz 2」
プレイキャラはL4D2のキャラ。
L4D1版からの移植カスタムマップで、大幅な改修・追加が行われている。
L4D1版は完成度は高かったものの、無難な作りでステージやラッシュイベントの印象が薄く、せっかくの素材を活かしきれないままアッサリと終わってしまう感があったが、このL4D2版ではそうした不満点を見事に解決しており、素晴らしい出来になっている。
ステージはL4D2のマテリアルを上手く組み込んでより印象深いものに姿を変え、チャプター2などは丸ごと作り変えられて今作でも最も印象深い、美しいステージになっている。
イベントも手順を簡潔にしたり、インパクトのあるものに変更したりとかなり手を加えており、よりわかりやすく遊びやすいものへと改良されている。
フィナーレも最後まで一気に走り抜けるタイプに変更され、その上でスタジアムの観客席側に移動したり、オリジナルスキンのタンクが2体同時に現れたり、ヘリまでさらに駆け抜ける脱出が追加されたりと、とにかくL4D1版の印象の希薄さを覆すべく、様々なアイデアを確かな技術力で実現している。
ここまでユーザーからのフィードバックを活かして完成度を高めたカスタムキャンペーンは稀有な存在だと言え、ただ単にタイトルに「2」を付けて単純移植しただけのマップとは違う、圧倒的なクオリティの高さで存分に楽しませてくれる。
不満点を述べれば、botの動きがチャプター1のエレベーターへの乗り込み、チャプター4の列車イベントでの動きなど一部怪しくなるところがあるのは残念。
また、チャプター3、4はL4D1版を改修して遊びやすくしてはいるものの、逆にサクサクと進みすぎるが故に、印象度の薄さまでは改善するに至っていない。
フィナーレは初見プレイだと難易度ノーマルでもかなり厳しく、もっと何らかの救済措置が欲しかった気はする。
各チャプターのロード時間がけっこう長いのも難点のひとつであり、残念な点でもある。
かつての配布サイト(L4dmaps.com)では多数のレビューが書かれていたにも関わらずレーティング9.7という最高得点をマークしており、このカスタムマップの人気の高さを証明していた。個人的には他の9.0以上をマークしていたカスタムマップとの差はそれほど感じなかったが、それでもこのクオリティの高いマップがL4D2カスタムキャンペーンの最高峰のひとつであるのは納得である。
全5チャプターで、クリアまでは1時間ほどかかる。
by overkilling | 2014-01-13 19:56 | PC版left 4 dead 2