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メダルオブオナーシリーズその1

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「アライドアサルト」
 amazonで拡張セットも付いた「総集編」を購入。価格は5000円ちょっと。
 これの前にPSで2本出ているのですが、それは国内のPSでは遊べないのでスルー。

 で、「アライドアサルト」。PC版なので後に出るPS2での「メダルオブオナー」よりもグラフィックも良く、ゲーム内容も割りとシリアスで雰囲気は抜群。
 また、なんといってもサウンドやSEが素晴らしい。これは後のシリーズにも継承されていきますが、M-1ガーランドを撃ったときの射撃音なんか実に心地良い。

 ただ、少々難易度が高すぎるのが問題。
 PCゲームなのでどこでもセーブが出来るためか、中盤以降は難易度の高いステージが続出。
 特にノルマンディ上陸作戦のステージは戦争映画を再現している点はいいものの、進め方がわからないと本気で秒殺されてしまう難易度。なぜゲームオーバーになるのかその理由がわかるまで、延々とリトライを繰り返すハメに陥ります…。
 また、PCゲームゆえの自由度が逆に手詰まり状態になるパターンになってしまうこともあり、「この通路の奥には何かあるのかな?」と余計なことをしようとすると、かえって攻略が厳しくなって自滅することも。
 ポイントによっては敵を倒す順番をちゃんと考えないと、どこでもセーブがアダになってしまう場合もあります(体力ギリギリでセーブして、ロードした途端に速攻で撃たれてやられてしまうようになると、クイックセーブが使えなくなる)。
 大量の敵スナイパーと戦うステージでは、本気で敵が見えないのでかなりストレスがたまりますし、全体的に、特殊任務などのミッションは意地悪く作ってあります。

 また、「コールオブデューティ」とは違って基本的に単独で潜入・破壊工作をする内容なので、戦争ゲームというよりは明らかにスパイ活動ゲーム。
 これが終盤ではだんだん突飛なものになっていき、リアリティの欠片もないような作戦内容になるのはちと興冷めでした。ミッションの場面によってはツッコミどころ満載のご都合主義的な展開になったりも。

 初期のミリタリーFPSならではの至らなさも、今となっては少々気になってしまいます。
 PCゲームなのでオートエイム機能もないですし、「コールオブデューティ」前の発売ですので照準モードもない(私はあくまでコントローラーでプレイしましたが)。
 これがけっこう厳しく、逆に敵兵は恐ろしい精度の射撃をしてくる上、銃撃を食らうとクロスヘアが跳ね上がってしまい、こちらの射撃は当たらなくなってしまいます。で、クロスヘアが戻るまでの間に敵兵は次の射撃を行うので、その場から動かないと延々と射撃を食らい続けることになってしまうのです。敵兵がマシンガンで撃ってきた場合などは射撃を食らうとガクガクと痙攣状態になり、見るも無惨な状況に陥ります。このあたりは当時のPCゲームの難易度の高さそのままといった感じ。
 後のPS2での「メダルオブオナー」とはかなり違った、正直言ってもうちょっとどうにかならなかったかなという感じがいたしてしまいます。
 逆に言えば、その後のFPSゲームは確実に進化してきたということなのでしょう。

 日本版でもハーケンクロイツは規制なしで表現されています。

「アライドアサルト リロード」
 これは拡張セットなわけですが、もともと対戦プレイを主目的に開発されたものだそうで、シングルプレイはボリューム的にかなりアッサリ気味。
 その分、各ステージはそこそこ練り込まれており、後のCoDのような演出重視の凝った展開になっています。
 ただ、中盤のアルデンヌ以降は異様に難易度が高く、CoDの「ユナイテッドオフェンシブ」のような理不尽なゲームオーバーが連続してしまいます。ハーフトラックに乗っての逃避行も出現する敵戦車の位置を覚えないとまずクリアは不可能、しかも途中で強制セーブがあるという有様で(大抵体力を思い切り減らされた直後にセーブされてしまう)、リトライとクイックセーブを駆使しなければならないのは残念。

 最終ステージのベルリンでは、せっかくアルデンヌで分隊戦をやっていたのに、なぜだかここへ来てソロ突撃することになってしまいます。機密書類を見つけるというミッション内容だからなのかもしれませんが、むしろここを分隊戦にして盛り上げて欲しかったような。
 ラストチャプターが戦車戦というのは驚き。回復アイテムで戦車のHPが回復するというのはもっと驚き。

「アライドアサルト リロードセカンド」
 拡張セット2本目。こちらは前回を反省してか、シングルプレイもそこそこ充実。
 
 1面「カセリーヌ峠」の砂嵐の中のステージが素晴らしい。しかし、いい意味で印象に残るのはここくらいで、「ビゼルテ」以降はかなり難易度の高いミッションが続いてしまう。
「カセリーヌ峠」と比べると明らかに敵から受けるダメージ量が増加しており、終始回復が追いつかず、常に体力ギリギリの状態での進行を強いられてしまいます。
 ミッション内容も基本的にはイージーレベルであっても恐ろしく難易度が高く、クイックセーブとリトライを繰り返してようやくクリアできるといった、まともに遊ぶには辛すぎるシロモノに。
 さらに中盤以降のミッションになると、倒した敵の武器は拾えないという不条理な制限を設けており、武器・弾薬・回復アイテムは決まったポイントからしか入手できず、それがとんでもなく難易度を上げてしまっている。
 これは正直言ってストレスしかたまりませんでした。「拡張セットは難易度を上げるべき」という意図なのでしょうが、楽しめるものではないレベルなのが残念すぎ。

 ラストチャプターは狙撃ミッションという珍しさ。よくある「爆弾でターゲットを破壊する」というやつの逆で、敵に目標物を破壊されないようにスナイパーライフルで狙撃して守るという内容。ここだけ、ちょっとした攻略法がわかればあっさりとクリアできます。

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「史上最大の作戦」
 PS2で出た「メダルオブオナー」で、600万本売れたとか。中古屋で痛み物特価セールの500円で購入。

 当時の「ファミ通」や「コンティニュー」誌などでも異様に評価が高いのですが、FPSが進化した今となっては操作面などでかなりつらく、好き嫌いが分かれてしまうゲームだと言えるでしょう。
 グラフィックも「PS2ってこんなレベルだっけ?」って感じですし。背景グラフィックはなかなか雰囲気もあっていい感じなのですが…。
 システム面でも初期ゆえの至らなさが目についてしまう。特にステージの途中セーブがないのは厳しい。
「コールオブデューティ」前なので、照準モードがないのも今からするとツラすぎですね…ここまで厳しいとは思わなかった。これは「アライドアサルト」もそうですが。

 一応、狙撃モードというシステムがあり、銃眼で狙うタイプではないものの、使うと画面若干クローズアップになって、クロスヘアが表示される仕組みになっております。このおかげで、まだ何とか敵を狙い撃ち出来るようにはなってるのですが、エイムアシストなどもないのでやはり現在では少々辛い。
 また、中盤から即死があるなど異様に難易度も高く、突飛な展開や作戦、やっぱりスパイ活動な内容にガッカリしてしまう部分も。
 あと、回復アイテムが非常に重要なのですが、一箇所にまとまって出るため、少し進んで敵と戦闘してやられたら進んできた道を戻って回復アイテムを取る、というのが非常に面倒でテンポを欠く上、リアリティも何もなくしてしまっていました(難易度イージーでプレイするとテンポよく遊べて面白かったりもしますが)。
 おそらく、今現在プレイするとシステム的にはかなり厳しく思えるFPSゲームだと思います。

 ただ、この手の戦争FPSには珍しく、ラスボスがいるのは面白い。
 PS2なため、対象年齢を落としてゲームっぽさを出しているのでしょうが、それがかえって印象に残る結果になっているような気がします。
 ゲーム自体も決してつまらないものではなく、古さは感じるものの、ミッション内容もバラエティに富んでいて十分面白さを感じさせてくれます。ドイツ兵が集ってる酒場で喧嘩を起こすとか、装甲列車内を突き進むとか、トロッコに乗って洞窟内の基地を突っ走るとか、単なる戦争モノではないゲームになっているのは確かです。
 戦争モノのFPSゲームだと思わず、戦争を背景にしたアクションシューティングだと思った方がいいかもしれません。
 日本版でもハーケンクロイツは規制なしで表現されています。

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「ライジングサン」
 これも中古屋で痛み物特価500円で購入。

 太平洋戦争をテーマにしているため、敵が日本軍なのですが、なんというか…あまりにファンタジーな描写をしているため、プレイしてもあまり気にはなりませんでした。
 前作の「史上最大の作戦」の欠点を見直しているようで、ストーリー性を増していたり、仲間と活動するステージが増えていたり、仕掛けに凝っていたりと、印象は地味なんですがなかなか充実した内容。
 前作の回復アイテムの問題も解決されており、その点では好感度高いのですが、新たな問題が。

「ライジングサン」ではステージ途中にセーブポイントがあるのですが、そのポイントが数少ないため、例えば これから敵が潜む村を襲撃する、といった展開になった場合、進んできた道をセーブポイントまで戻ってセーブ、また先の村まで戻ってさあ襲撃、といった形になってしまうのです。
 次の展開がある場面の直前にセーブポイントがあればいいのですが、そうではないため、こういう形で進まざるを得ない。
 これは非常に面倒でした(これをやらないともっと面倒になるわけで、実に困りもの)。
 こうなることの理由のひとつに、敵兵の銃撃を食らうと体力がかなり減ってしまう、という点が挙げられるかと思います。ひとつのアイテムによる回復の量も多いのでバランスは取れているのですが、一回の戦闘で受けるダメージ量が多いので、それだけゲームオーバーの危険度が高くなっているというわけなのです。
 特に軍刀を振りかざして斬りかかってくる兵士の攻撃力が相当なもので、見かけると脅威を感じるのは、当時のアメリカ兵たちの言及でもあったんでしょうか。
 軍刀を持っていなくても銃剣で突撃してくる兵士もおり、やはり攻撃力が高いので(銃で撃たれるよりもダメージが大きい)、特攻されると非常にビビッてしまいます。

 ゲームシステムとしては前作「史上最大の作戦」とほとんど同じなので、狙撃モードはあるものの、現在のFPSのような銃眼を覗くタイプではなく、やはりエイムアシストもないので操作に慣れないと少々厳しい。ただ、「史上最大の作戦」と違って常時クロスヘアが表示され、射撃もかなり当てやすくなっています。

 ストーリーは太平洋戦争をテーマにしているといっても後半部分はスパイものになっているため(主人公は本当に情報部のスパイになる)、展開としてはモロに007映画のような感じでした。

 ステージなどは基本的には東南アジアのジャングルを舞台にしており、その点ではあまり変化はないのですが、そのジャングルの描写などはPS2ゲームとしてもそこそこのものなのではないでしょうか。
 ちなみに、序盤の真珠湾攻撃のステージはかなり力が入っており、演出も多彩でなかなか素晴らしい出来になっております。
 一転、中盤以降は地味な展開になってしまいますが、プレイヤーを飽きさせないように様々なアイデアが練り込まれており(巨大寺院内での戦闘やゾウに乗ったりするのは印象に残りました)、ボリュームもあってなかなか充実した内容になっていると思います。

 続編が予定されていてほとんど未完で終わっているのに、結局続編が出なかったのは残念。

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「パシフィックアサルト」
 安かったのでヤフーオークションで2500円で落札。

 これも太平洋戦争をテーマにしていますが、PCゲームなのでグラフィックは今見ても充分美麗。
「コールオブデューティ」後に出ているため影響を受けていると言われてまして、なんといっても独特なのが戦闘がチーム戦であること。
 それも「コールオブデューティ」とは違い、分隊の面子は決まっており、それぞれに独自の役割がある、という内容。
 ただ、正直言って衛生兵以外はあまり個性がないですが…。

 戦闘システムも独特で、自分以外の分隊のメンバーは死ぬことはないのですが、体力がなくなるとダウン状態になり、衛生兵が回復させないとダウンしたままになってしまう。
 自分もHPがなくなるとダウン状態になるのですが、衛生兵を呼んで回復してもらわないとゲームオーバーに。
 衛生兵も敵にやられるとダウン状態になりますが、自分で回復するので実質仲間が敵にやられるようなことはない。
 その間に自分がダウン状態にならないように気をつけなくてはいけない、というシステム。
 この戦闘システムがなかなか面白く、プレイしていてかなり楽しめました。
 実はこのシステムは敵も同じで、ちょっとしたチーム戦みたいな感じになるはず…なのですが、敵の場合はあっさりやられていくので、衛生兵も全然役には立っていなかったり。
 ただ、このおかげで戦争ゲームというよりスポーツゲームに近い感覚で、ゲームとしてはけっこう面白かったです。日本軍が敵なのですが、あまり悲惨さを感じないでプレイできましたし。

 また、「コールオブデューティ」的な照準モードがついに搭載されたのも、プレイしやすさに繋がっているかと。
 ただ、PCゲームなのでオートエイムはないですが。

 残念なのが致命的な欠点があることで、戦闘機に乗ったり対空砲を操るといった場面では、何をすればいいのかがわからないままゲームオーバーになってしまい、細かい説明も出ないため、どう進めたらいいのかさえ理解できなかったりも。何をするのかわからないまま、何度もリトライを繰り返すのはかなり辛い…。
 戦闘機の操縦も困難を極めるかのような操作性で、何よりプレイしていて楽しくないのが残念でした。

 また、時々バグに近いような状態になることもあったり。クリア条件を満たしているはずなのにクリアにならない時は、大抵、どこかに敵兵が生き残っていてそいつを倒さないとクリアにならなかったりします。こういう状態のときはコンパスのガイドマーカーの表示がおかしくなってるので、どういう状態なのかわからなかったりするんですよね…。

 いくつかの難点はありますが終盤の盛り上げなどはなかなかのもので、ステージのボリュームもたっぷりあり、ひたすらジャングルを進軍していく内容ではありますが、お腹いっぱいに楽しめるゲームではあります。
 印象は地味なのですが細かな演出も小気味良く、ミッションの展開もよく練られていて、ある程度のリアルさとゲームらしさを併せ持った内容になっていると思います。

 私は日本兵の音声が一部カットされた日本版をプレイしていましたが、有志によって最近作られたパッチを当ててカットされた音声を復活させてプレイしました。
 このおかげで、オリジナルの音声でプレイできたのは非常に雰囲気を盛り上げてくれました。

 なお、音声や字幕はインストール後に、PCのスタートボタン→プログラム→EA GAMES→Medal of Honor Pacific Assalut(tm)→言語選択で英語・日本語を好きに選ぶことが出来ます。

by overkilling | 2011-09-21 00:07 | メダルオブオナーシリーズ